革命のファンファーレ(西野 亮廣)
- 価格: 1527 円
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これまで当たり前だと思っていた「お金」や「広告」に対する考え方が、急速に入れ替わってしまう一冊。取り残されてしまう前に今の「常識」をアップデートしたいあなたは必見。
どんな本か
まず、
「お金を稼ぐ方法」と聞いて、あなたはどんな方法を思いつきますか?
恐らく、会社から与えられた仕事をこなした対価として稼ぐ方法を思いついたんじゃないですか?
もちろん、間違っていません。
会社に就職して(もしくは起業して)労働の対価としてお金をもらう。
これは、ごく一般的なことであり、小さいころから親や先生から知らない間に教わってきたことです。
しかし、
現代では、お金を稼ぐ方法というのは、多様化していて、もはや就職だけがお金を稼ぐ方法ではない時代です。
一昔前と比べ働き方が大きく変わった現代。
今や、YouTubeやブログなどの収入で生活することが、「普通」になってきています。
会社で働いてお金をもらって生活することが前提だった働き方から、大きく方向が転換しています。
これまでの常識や道徳が超高速で移り変わっている。
そして、残念なことに、経験したことを僕らに教えてくれるはずの親や先生は、これを経験していない。
今の時代に乗り遅れる前に、行動しないといけない。常識のアップデートをとめてはいけない。
そんな今の時代に特化した、お金や広告の考え方について、決して難しくない方法で解説してくれている良書。
旧時代の常識に取り残される前に、まずは今の「世界」がどんな状況にあるのかを知りたいと、少しでも思ったあなたに必見の本です。
既に、これまでの常識からは大きく転換している今の時代に、今からでも遅くないので、まずは、あなたの中のお金に対する「当たり前」をアップデートしませんか。
要約ポイント
①お金とは何か
「お金」とは信用を数値化したものだ。
たとえば、魚を100匹売りさばいたときに、「この人は魚を100匹売りさばいた信用のおける人ですよ」という「信用証明書」がもらえる。その後、自転車が欲しければ、自分が持っている信用証明書と自転車を交換してもらう。
そう、この信用証明書の名前が「お金」だ。
上記は文中に出てくる説明なんですが、要はお金の実態とは「信用」であり、他者に対して与えたものに対して「信用」がもらえて、それがお金に変換することができるということ。
例えば、「クラウドファンディング」というのは正にその最たるものです。何も知識がない人が陥る罠の典型として、クラウドファンディングは「お金の生る木」と勘違いして手を出す人がいるみたいですけど、そんな人のところにお金は集まりません。
企画者の「信用度」がクラウドファンディングの成功に大きく左右されるものだと思います。
「クラウドファンディングとは信用をお金化するための装置だ」
②モノを売るということは、人の動きを読むということだ。
現代でモノを売るなら、当然、現代人の動きを読まなければならない。
筆者のキングコング西野さんは、えんとつ町のプぺルという絵本の作者でもあるのですが、その本の売り方がすごく興味深いんです。
絵本を売り出す前にまず最初にやられたことが、中身の「ネタバレ」です。
つまり、web上で無料公開したんだそうです。
え?
そんなことしたら、実際にお金を払って買う人がいなくなるじゃん。
って思いますよね笑
でも違いました。
絵本を購入する層である小さい子供をもつ母親は、日々忙しくて、自由に使えるお金も自由に使える時間も少ないため、「絵本を買う」となると、絶対にハズす(買い物で失敗する)わけにはいかないと考えるそうです。
だから、お母さんは、まずは本屋さんで立ち読みして、面白かったら子供に買い与えるそうです。
つまり、「無料で公開したら、お金を出して買ってもらえない」じゃなくて、絵本を買う決定権を持つお母さん方は「そもそも十分にネタバレしている作品にしか反応していない。」という考えに至り、異例の「内容ネタバレ」による販売で大成功され、ついには映画化にまで発展している。
このような、これまでの常識からは図れない販売方法の実体験が書かれているため、読んでいてとても興味深い。
③お客さんを動かす(モノを買わせる)には、「後悔の可能性」を取り除いてあげることが重要だ。
その辺に落ちているゴミが100円で売れない理由は、ゴミを100円で買ったら後悔するからに他ならない。
筆者の西野さんは「どうすれば、このゴミが売れるかな?」と考え、試しに「¥100万」の部分に斜線を入れ、「大特価!本日限り100円!」と値札を付けてゴミを販売したところ、すぐに売れたそうです笑
100円のゴミを手にした男性は、「100万円のやつを100円で手に入れたぞー!」とアホな雄叫びを上げ、「騙されてるぞー!」と周りに突っ込まれ、その場が大いに盛り上がったそうです。
つまり
その男性は「ネタ」を買ったんです。100円で会話の中心になれるコミュニケーションツールを買ったということ。
このように、「ネタ」という価値をつけることで「後悔の可能性」を取り除くことができ、ゴミでも売ることができる。
④全ての信用はお金化することができる。あとは両替機を用意するだけだ。
筆者の西野さんが手がけているサービスのひとつで「しるし書店」というアプリがあります。
一言で説明すると古本を売ったり買ったりできるサービスなんですが、その中身の発想が面白い!
どんなものかというと
例えば、孫正義さんが読んで、孫正義さんが気になったページを折ったり余白部分にメモを入れた、そんな孫正義さんの「しるし」が入った、ブックオフでは取り扱ってもらえないようなキズ本は、むしろ定価より価値が上がるのではないか?
そんな発想からスタートされています。
まあ孫正義さんの例なので、一般的に落とし込みにくいかもしれませんが、
例えば、独身の男性Aさんが読んで「しるし」を入れた子育て本より、子供を8人を育て上げた無名のお母さんが読んで「しるし」を入れた子育て本の方が、高値で売れるだろう、というもの。
つまり、子育てにおいては、大家族のお母さんの方が、独身の男性Aさんよりも、信用度が高いから。
これが何を意味するかというと、「信用度の高い本の売り主は、未来永劫、本にお金を使うことがなくなる」ということ。
これまでどおり、本は買うが、買った以上のお金が後から入ってくるから。
「信用」をどのように変換してお金に変えていくのか。
西野さんの発想が面白い笑
まとめ
今回、僕が特に興味深かったところを厳選して、ご紹介しました。
巷では、西野さんのことを「詐欺師」だとか「信者を抱え込んでよからぬことをして稼いでいる」なんて、言われていますが、そんな発言をしている人は、ちょっと残念な人なんだなって思います。
要は、それだけ今の時代に乗り遅れているっていうことを、わざわざ声を大にして公言しているようなものですから笑
西野さん流の「お金」に対する考え方や、実際にやってこられた実績が、とても読みやすく、コミカルに書かれている一冊でした。
もし、あなたが「お金」に対する考え方や価値観が昔から変わっていないなぁと思ったのであれば、一度手に取って読んでみることをオススメしますよ。